世の中の流行はいつも女性が生み出します。
それは、共感型の人が女性に多く、共感型の人は自分の感じた「良い」というポイントを他の人に伝えたがる性質があるからです。
現代社会では、SNSというツールも相まって、より口コミによる売上向上が発生しやすい環境になっています。
そんな流行を生み出す女性に向けたデザインで着目するポイントはどのような所になるでしょうか?
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女性向けのデザインは年代で括ってはいけない
よく、ターゲットを選定する際に、「30代女性」と括ってしまうことがありますが、それは大きな間違いです。
確かに、年代によって使用するツールが違ったりして、大枠での発信方法の選定には役に立ちますが、企画やデザインレベルに落とし込むとそのセグメントでは広すぎるのです。
実際にデザインを見てみましょう。
台湾ティーカフェゴンチャ
昨年非常に流行になりました、タピオカミルクティで多くのお客様を集めることに成功した「ゴンチャ」さんです。
タピオカミルクティを数時間並んで飲む人はどのような人でしょうか?
「〇〇代 女性」という括りではターゲティングできませんよね?
こちらは、「共感性」の高い女性向けの販促が適しています。
「可愛さ」や「手に入れることのできた喜び」や「新商品の開発による再来店」などが重要視されます。
タピオカミルクティ自体の商品クオリティはもちろんですが、そこに見た目の可愛さなどを追求したことで、大きな流行を生み出しました。
これが、例えば「タピオカの機能性」を前面に推すような販促方法だったら、きっと流行していないですよね?実益型の販売促進をしたとしたら、カフェ自体の回転率的に長時間並んでまでの売上に繋がることはありません。
売れた秘訣
・共感型の女性向けなPOPで可愛いイメージでの販促
鯖の缶詰
こちらも昨年の流行です。
さばの缶詰が流行した理由は、「良質な脂肪酸で栄養価が高い」「安価で十分な栄養を補給できる」「価格の割に美味しく食べることができる」というものです。
流行の要因は、「実益重視型」の女性を中心に流行り始めたためです。
確かに、タピるタピオカミルクティよりは、共感型が強い顧客が多いわけではないので、SNSで爆発的に発信されたわけではないですが、サバの相場が上がるなど大きな社会的流行になりました。
サバ缶に関しては、確かに女性が好きそうなPOPなデザインの缶詰も登場しましたが、一番売れたのは、「安くて」「シンプル」なサバ缶です。セブンイレブンさんのプライベートブランドの白いパッケージのシンプルなサバ缶がものすごく流行りましたね。
「並ぶ必要なく」「気軽に」「いつでも手に入る」「安価な」「安定した味のサバ缶」が「実益重視型」の女性を中心に流行を産みました。
なので、売れたデザインは、POPなフォントや可愛いフォントや洗練されたフォントではなく、可読性の高いゴシック体で作られたデザインが多かったですね。
売れた秘訣
・安価な価格で魅力(実益)がシンプルに伝わるデザイン
高級食パン「乃が美」
高級食パンの「乃が美」さんも流行しました。
食パンという「本来は200円ほどで手に入る」庶民の朝ごはんというツールを高級なものとして、食パン一本で展開しています。
店舗自体も白と黒のシンプルで繊細なデザインで非常に高級感を感じるデザインとなっています。
「高級思考の女性向け」の商品となりますね。
これは、商品クオリティもそうですが、「ブランド」が購買理由になる方に向けた販促となります。
売れた秘訣
・食パン一筋という戦術で、ブランド力を急速に高めた。
・高級感を感じるデザイン
女性と年代という括りを捨てて、誰に売るか?を考えるべき
女性向けの販促は、シンプルに語れません。
むしろ、「〇〇代 女性向け」というデザインでは、どの女性にも刺さらず、「まぁ確かに雰囲気は良いんだけど買おうとは思わない」というデザインになります。
企画やデザインを考える上で、「女性」という大きなセグメントだけでは期待成果の上がるものは生み出せません。
誰に対して売るか?どのような人に対して売るか?というところまで細分化したセグメントで販促を行いましょう。
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